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上を目指す人必見。
世界のパティスリーを紹介するヨーロッパ製菓業界の専門誌製菓専門雑誌
so good.. 最新号のご案内
so good #32
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- 創刊
- 2008年
- 発行元
- 食専門出版社グルッポ・ヴィルボ(スペイン)
- 発行形態
- 年2回
- 体裁
- 28.5×23.5×2.4cm 317ページ (英語)
- 定価
- 7480円(税込)
※数量限定 カリョー特別価格
※So goodマガジンは、 カリョー店頭での取り扱いのほか、カートからのご購入も可能です。
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So good#32 概要
シェフへの取材では、いつも「これからのトレンド」について聞いている。今後、私たちが愛してやまないパティシエたちがどんな進化を遂げるのか気になるのだ。その答えはというと、例外なく「糖と脂肪を減らす」「サステナブルな菓子づくり」「ゴミの削減」「生の素材を使う」。また、今の消費者がこれまで人気だったムースのような冷蔵菓子より焼菓子を好むようになっているという指摘も多い。直近では、世界中でカカオ豆の値段が高騰していることからか、チョコレートに重きを置かない傾向も現れてきている。
そして、最近目につくのは、多くのシェフが冒険を辞さないようになっていること。たとえば、パティスリーと料理の境界は今や曖昧になっている。とはいえ、フェランとアルベルト・アドリア兄弟はとっくにその冒険に踏み出した第一人者だ。「セイボリー」はスイーツを引き立てるもので、「スイート」は料理メニューに新たな満足感を与えるファクターになっている、という声もある。
今号でも二の足を踏まず、このボーダーを飛び越えたシェフが何人かいる。たとえば、ユンジ・リーの繊細でエレガントな菓子、ロシアのアルトム・グラチョフの海老のコンフィとアボカドソルベがそうだろう。この分野の巨匠と言えば、ヘスス・エスカレーラだ。黒トリュフのアイスクリームに土っぽいチョコレートと、レザーを思わせるヴァニラの香りを合わせたデザートは注目に値する。
(so good..編集部)
昨年11月、so good..の姉妹誌でアイスクリームに特化した『so cool..』が創刊されました。世界中がアイスクリームブーム(ブームなのか、気候変動による熱波のせいなのか?)で、日本に限らずパティスリーやレストランがアイスクリームを始めるようになりました。so good.. 32号では、「魅惑の氷点下の世界」と題した巻頭特集で4人のグラシエが登場。また巻末特集では、クープ・デュ・モンド2019で優勝して以来、注目が集まるマレーシアのパティシエ達を紹介しています。
昨年11月、so good..の姉妹誌でアイスクリームに特化した『so cool..』が創刊されました。世界中がアイスクリームブーム(ブームなのか、気候変動による熱波のせいなのか?)で、日本に限らずパティスリーやレストランがアイスクリームを始めるようになりました。so good.. 32号では、「魅惑の氷点下の世界」と題した巻頭特集で4人のグラシエが登場。また巻末特集では、クープ・デュ・モンド2019で優勝して以来、注目が集まるマレーシアのパティシエ達を紹介しています。
田中シェフもアレルギーがある人も含め、「誰もが楽しめるお菓子」を始めましたが、ベルギーの名店「チョコレートライン」の2代目、ジュリウス・ペルソンヌさんは喉頭がんで唾液が不足している患者のために、唾液と同じ成分のセンターを入れたボンボン・ショコラを開発しました。唾液不足のために味がわからなくなってしまった人にもう一度、チョコレートの味を楽しんでもらうというものです。
ピュラトス・ジャパンのヨリス・バンヘーさんの作品もアイデアに富んだものばかり。ベトナムで収穫されて60日間しか経っていないカカオ豆を使ったかき氷とは? 日本で活躍する、また日本で修業したシェフたちが日本のエッセンスを加えたお菓子をつくる一方で、so good..創刊当初では考えられなかったほど抹茶、柚子、胡麻を使うシェフが増え、ここ数年は昆布、海苔、麹など日本人でもなかなか取り入れない素材を旨みや磯の香りを上手にお菓子に使うシェフが出てきました。今号でも鮮やかな緑色のお菓子が随所に見られます。抹茶と海苔のデザートって? セイボリーとスイートの境界線は、味わいの広がりを探求するプロたちにとって、もはや超えるべきものなのかもしれません。
フランス菓子と融合されたドーナツなど、日本の最近の流行にも参考になりそうなレシピをはじめ、32号も皆さんのクリエイティビティをおおいに刺激する内容になっています。
(so good..日本担当記者 松野玲子)
So good#32 目次
★特集「魅惑の氷点下の世界」
P48 エマニュエル・リヨン <フランスの洗練>:ゼフィール2024/ボタニスト・ジン、シソとキュウリのモヒート
P60 ダヴィッド・ヴェスマエル <フレーバーの色>:オレンジハニー、レッドベリー、マンゴーのマーブル・アンヴィ/ユズ、マッチャ、レッドベリーのアイスクリームバー
P72 ヘスス・エスカレーラ:<おいしいアイスクリームの核心>:黒トリュフ/ニッポン
P82 アルトム・グラチョフ <アイスクリームで表現する深み、感情>:海老のコンフィとアボカドソルベ、ビスクチップ/ビーツキャラメルとサワークリームアイスクリーム
P92 ダヴィッド・ブリアン <製菓のコモンセンス>:クール・ド・ココ/ババ・テキーラ/トゥルム
P104 ユンジ・リー <危険なイノセンス>:ピュア・プレジャー/ピュア・ハート/ピュア・フラワー
P116 ヌニョ・ガルシア <オート・ヴィエノワズリー>:ストロベリー&クリーム3/ティラミス・キューブ/ヘーゼルナッツ・ミルフィーユ
P128 ポール・ヨカム <ガストロノミーなドーナツ>:クラシック・イーストドーナツ/ココア・イーストドーナツ/コーヒー・アマーロのベルリーナ風ドーナツ/ローズマリー・ピーカン・サントノーレ・ドーナツ
P142 ヨリス・バンヘー <チョコレート・トレイル>:テリーヌ・ショコラ/カキコオリ 60days/フローティング・カカオポッド/種を撒いた日は実を食べられる日ではない
P154 ミハル・クライベル <ザ・ジャーニー>:シトロン/トリオ/アップル・シュトゥルーデル
P168 ラウール・ベルナル <自転車に乗ったショコラティエ>:ロード&デビル/ブレーキライト/エネルギーバー・チョコレートスナック
P184 ポル・マルヒネダス <神話がチョコレートになる時>:アテナのオリーブの木/神への供物/ヘルメスの岩
P200 アッシュ・スミス <冬の夜に届けるビッグハグ>:モンブラン/ポップコーンボックス/ヒマワリ
P212 田中二朗 <キープ・イット・デリガント>:グローイング・カカオ2024イエローフルーツ/デリガント・ユズ/タルト・ショコラ・エナジー
P224 モハメッド、ワシム、オマール・オーファリ <料理とパティスリーの融合>:ジャパン・スクエア/ピスタチオの爆弾
P236 ジュリウス・ペルソンヌ <最大級のロックンロール>:モレ・バー/北海の音/ガン患者のための唾液ボンボン
P248 ロナルド・ガルシア <メソアメリカがパティスリーにもたらした影響>:ハリナシミツバチのポット/カカウ/マヤのヴァニラ
P260 シュゼット・グレシャム <ゲストとスタッフがともに忘れられない体験を作り出すのが重要>:ラズベリー&ローズ/ローストしたプラムとピーチ、紅茶と沖縄の砂糖/焦がしハチミツケーキとリンゴ、ビーポレン、タイム
★特集『マレーシアのオートパティスリー中心地』
P282 ウェイ・ルーン・タン <マレーシアらしいアクセント>:フォレノワールの再構築/オンデン/スプリング
P296 ジェフリー・タン <幸せであるためにパティシエをしている>:レモン/バラ/ゴマ
P308 ジェ・イエン、ジア・イー <2人のバランス>:アムール/トリュフ/ブロッサム
製菓業界専門誌 so good.. とは?
「so good」は2008年にスペインで創刊された製菓専門誌です。毎号、スペイン、フランス、日本をはじめ世界で活躍するパティシエ、ショコラティエのフィロソフィー、クリエイションに対する情熱などを、レシピと美しい写真とともにご紹介しています。
日本・アジア地域の取材・執筆は フードライター松野玲子氏が担当しています。
So goodマガジン オフィシャルサイト(スペイン、英語)
So goodマガジン Facebook(スペイン、英語)
So goodマガジン Facebook(日本語)

so good日本担当記者 松野玲子 プロフィール
アメリカ留学後、日本でファッション業界紙の翻訳に携わり、その後フードライターに転身。食の専門誌を中心に、パティスリー、ブーランジェリー、レストランの取材・執筆を行う。「so good」には2009年より寄稿し、日本のパティシエとその作品を紹介する。