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上を目指す人必見。
世界のパティスリーを紹介するヨーロッパ製菓業界の専門誌製菓専門雑誌

so good.. 最新号のご案内

so good #35

  • 製菓専門雑誌 so good #35
  • 創刊
    2008年
    発行元
    食専門出版社グルッポ・ヴィルボ(スペイン)
    発行形態
    年2回
    体裁
    28.8×23.5×3.4cm 330ページ (英語)
    定価
    7480円(税込)
    ※数量限定 カリョー特別価格

    ※So goodマガジンは、 カリョー店頭での取り扱いのほか、カートからのご購入も可能です。
    定期購読も受け付けております。

So good#35 概要

〜デザートは映画のラストシーンのようにストーリーを締めくくるもの〜

 「いえ、デザートは結構」。よく目にするとは言わないが、世界中のレストランで客がこう告げる光景が普通になりつつある。デザートをコースという<体験>に組み込んで成り立たせているような名店では、こんな事態を招くことはないだろうが、そうでないレストランではすでに現実に起こっていることだ。
 原因は消費者のトレンドにある。砂糖、脂肪を食事からできるだけ締め出そうという動きだ。食べ過ぎの罪悪感を、デザート抜くことで「なかったことにする」というバカげた理論を実践するものも多い。だが、デザートが魅力的でなかったり、コースの料理と一貫してなかったり、自家製ですらなかったりすることも少なからず事実である。コースを理解し、流れに沿ったデザートを作れる、腕のいいパティシエを探すのが難しいということもあるだろう。
 「ストーリーのあるコースなのに、最後の最後で流れが完結しないという事故は避けなければいけない」とは、今号でのアルベルト・アドリアの言葉だ。確かに、デザートはラストシーンを飾るスター。だが、ストーリーの流れを汲んでいなければ意味がない。シナリオから逸脱したデザートは不要なのだ。どんな分野でも、エンディングが味気なかったり、混乱したり、個性がなければ、そのストーリーは受け入れられないのだ。

(so good..編集部)


 いつもご購読ありがとうございます。今号を手にしたとき、いつもよりさらに「重い」と感じたのではないでしょうか。35号はハードカバーで登場です。出版業界の不振もどこ吹く風、広告の量もますます多くなり、製菓業界の今を知る指針になるはずです。
 もちろんコンテンツ自体も時代に沿った、製菓業界のトレンドがわかるものになっています。so good..35号はアシェットを手がけたシェフが目立ちます。単に甘いものを提供するのではなく、体験として食べ手に印象を残す試みはここ数年の傾向。使う素材がボーダレスになり、既存の型には収まらない表現ならオリジナルで型を作り、概念や記憶をケーキに落とし込む…パティシエは今、そんな思いに突き動かされているようです。私が取材したRAUの松下裕介さんと高木幸世さんは、まさにこの流れの先頭を走っているようでした。一見、奇抜なケーキには意味があり、伝えたいメッセージが詰まっていました。
 巻末の特集は「ガストロフィジックス」です。感性に訴える方法論の研究者、実践者の興味深い記事になっています。
 SNSの蔓延で「クリエイティブ」という言葉の重みが目減りしている気がしますが、アルベルト・アドリアは本号で、「もうクリエイティブはいらない」と宣言。「エニグマ」では削ぎ落として素に近い表現で客を魅了しようとしています。
 さて昨年から、柴田書店の『Café Sweets』にso good..を紹介するページができました。今では、世界のパティシエの共通言語となったこの雑誌を、日本でも多くの方に知っていただく機会が広がりました。あくまでもプレビュー的紹介に留まっています。すべてを目撃するのは、ずっしり重いこの1冊を手に取ったあなただけです。

(so good..日本担当記者 松野玲子)

So good#35 目次

P52  アンヌ・コルブル(ペニンシュラ パリ)
〜緻密さと自由な発想の中間地点〜
「菓子作りの材料はフルーツと砂糖だけとは限らない。フレッシュさ、酸味、複雑な味わいを求めて、ときにはラディッシュ、グリーンペッパー、カラマタオリーブ、ビネガーを使うこともある」。

P74 ユリア・イワノワ(チョコレートアカデミー モスクワ)
〜あえてのコンサバ〜
「新作を考えるとき『テーマを設けず自由に考える』と答える人が多いと思うが、私は縛りがあるほうがクリエイティブになれる。菓子作りの考え方は少しコンサバかもしれない。今回はカカオの一生をテーマにヴィエノワズリー、プチガトー、ボンボン、アイスクリームを作った」。

P94 グレアム・メアーズ
〜甘い樹木の系譜〜
様々な樹液を収穫し、分析し、製菓材料としての可能性を探る。カエデ、サトウカエデ、セイヨウカジカエデ(シカモア)、ヤシ、ナツメヤシの糖度、風味、含まれる糖の種類、発酵による変化などの分析結果とともに、それらを使ったデザートを紹介。

P114 ラウ
〜日本のパティスリーの圏外を走る〜
松下裕介、高木幸世のユニット、RAU。モノではなく概念をテーマにする彼らの作品は、まずオリジナルの型を製作することから始まる。紙や粘土でサンプルを作り、シリコンに落とし込む。日本らしい旨みを意識した、味の組み立てにも注目。

P128 ジュリアン・アルバレス(メゾン・ラデュレ)
〜クラシック再考〜
タルト・オ・シトロンとパリ・ブレストという、代表的なフランス菓子を例に、「古典的なレシピを、どこまで風味を強調しながら軽く、食感をさらによくできるか」に挑戦。長年、開発に協力してきたSOSA製品が鍵となる。

P142 アルベルト・アドリア(エニグマ)
〜クリエイティブはもういらない〜
「世の中、クリエイティブを口にしすぎる。私はクリエイティブでありたくない。もう十分、クリエイティブをやってきたから、今は客が美味しいといって喜んでいるのをみたいだけ。エニグマではビジュアルに力を入れない。ほぼ”裸“で、野蛮とも言える料理を作っている」。

P156 アレクシス・サンソン(チョコレートアカデミー パリ)
〜再現性を重視したレシピ開発〜
「私のポリシーはきわめて単純。『優れたシンプル』だ。レシピは読み解きやすく、合理的で、職人技が求められるが、容易に再現できることを心がけ考える」。

P170 クリストフ・ドマンジュ(IRCAグループ)
〜おいしいものをよりシンプルに作る〜
ラビフリュイ社などを傘下に置くIRCAグループのコーポレートシェフが、トップパティシエ達とともに時代に合ったフルーツの使い方を研究。その成果として生まれた、シンプルかつフルーツをダイレクトに感じられるフルーツコンフィ、フルーツコンフィクレムー、それらを使ったケーキを紹介。

P186 ダヴィッド・バート(ホフヴァンクレーヴ)
〜進化しつづける古典主義〜
ベルギーの星付きレストランでパティシエを務めるバート。「レストランのデザートカートではカヌレやエクレアなど、クラシックな菓子が中心。その魅力はいまだに褪せない。ただ、古典をそのままではなくブラッシュアップし、完璧な姿を追求している」。

P200 ファビアン・エムリー(ホテル・ブラック・パリ)
〜ホテルの独特な雰囲気に合わせ、温かく、モダンなひねりで伝統菓子を再構築〜
ヤン・ブリスを引き継いで、ブラック・パリのペストリーシェフになったエムリーは、クープ・デュ・モンド2021年大会で銅メダルを受賞したフランスチームの一員。菓子作りの信条は「トラディショナル、ミニマル、グルメ」。

P214 二コラ・ランベール(フォーシーズンズ ドバイ)
〜舌だけでなく、感情を揺さぶるラブレターのような菓子〜
ベーカリーの息子に生まれたランベールは、家族との思い出を映した作品を作った。生地、クリームなどにヒマワリの種を使ったケーキ、材料もビジュアルも小麦粒を取り入れたケーキ、大好物だという無花果の実も葉も使ったヴィエノワズリーなどを紹介。

P230 カルメン・ルエダ(ブリックス・ジャーニー ドバイ)
〜物語を紡ぐデザート〜
中東・北アフリカベストレストラン50で、2025年にベストペストリーシェフに選ばれたルエダは、各国でキャリアを築いた後、ドバイに行き着いた。甘みの強いデザートが好まれる中東で、素材の味を消さない優しい風味、そしてポエティックなデザートを提案する。

P244 デクスター・リー(ビッドフード・シンガポール)
〜ワンダーランドなテーマ選びを楽しむ〜
クープ・デュ・モンド2027年に向けた国内予選を勝ち抜いたリーは、アジアらしい素材を独自のフィルターを通し、全く違う表情に仕立てる。テーマ選びはとてもユニーク。今回は竹、ブラックスワン、コンピュータ回路を見事な緻密さで見せている。

P268 [特集]ガストロフィジックス <感情を呼び覚ます味の科学>
料理の良し悪しに直結するのはレシピだけでなない。作り手の思いを食べ手に届けるには、どんな見た目にするか、何を想起させるか、盛り付けはどうするのか、その一皿はAIで最適化できるのか、などを知らなければいけない。

P270 チャールズ・スペンス(英国)
オックスフォード大の実験心理学者、スペンス教授はガストロフィジックスを研究。

P278 ルイス・アマド(アメリカ)
「味とは記憶と感覚の影響を受ける」というアマドは、4種類のボンボンで神経美食学について語る。

P292 マチュー・アッツェンホッファー、アルバ・ルイス・セアマノス
ガストロフィジックスを取り入れた商品開発によって、バルセロナでパティスリーを成功させた2人。

P304 イレネ・イボーラ
ニューロフィジックスとフェラン・アドリアによる「サピエンス方法論」を用いて、記憶をアイスクリームで再現。

P314 ジャニス・ウォン
多感覚で舌を楽しませるデザートを提唱するウォン。水分コントロールにより、ボンボンショコラの外側と中身を逆にした「ベイクドモチ」を考案。デザート作りにおいて、”パラダイムシフト“になると主張する。

P324 〜お客様がいつも正しい…とは限らない〜
SNSの人気は社会規範の変化を招いていた。個人店経営は今までになく難しくなっている。

※お詫びと訂正
目次およびP144にて、松下裕介さんのアルファベット表記が間違っておりました。 正しくは「Matsushita」です。お詫びして、訂正いたします。

製菓業界専門誌 so good.. とは?

「so good」は2008年にスペインで創刊された製菓専門誌です。毎号、スペイン、フランス、日本をはじめ世界で活躍するパティシエ、ショコラティエのフィロソフィー、クリエイションに対する情熱などを、レシピと美しい写真とともにご紹介しています。
日本・アジア地域の取材・執筆は フードライター松野玲子氏が担当しています。

So goodマガジン オフィシャルサイト(スペイン、英語)
So goodマガジン Facebook(スペイン、英語)
So goodマガジン Facebook(日本語)

so good日本担当記者 松野玲子

so good日本担当記者 松野玲子 プロフィール

アメリカ留学後、日本でファッション業界紙の翻訳に携わり、その後フードライターに転身。食の専門誌を中心に、パティスリー、ブーランジェリー、レストランの取材・執筆を行う。「so good」には2009年より寄稿し、日本のパティシエとその作品を紹介する。

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